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作り方(殺菌方法)から見る牛乳の違い

daichan

牛乳は安全に飲むために加熱して細菌を殺しています。その温度と時間の違いで、牛乳の風味や栄養、保存期間に差が出ます。ここでは、主な殺菌方法5種類のメリット・デメリットと、それぞれの味や栄養への影響について説明します。

低温保持殺菌(LTLT法)

メリット

  • 約63~65℃の比較的低い温度で30分ほどじっくり加熱するため、牛乳本来の風味をほとんど損なわずに殺菌できます。
  • 生乳に近い濃厚な味わいで、加熱による焦げたようなにおい(加熱臭)がありません。
  • 加熱温度が低めなのでビタミンやミネラルなど熱に弱い栄養成分が壊れにくく、栄養価が保たれやすいとされています。

デメリット

  • 殺菌に時間がかかるため大量生産に向かず、生産効率が低い方法です。
  • 生乳に近い風味を保つ一方で、冷蔵保存が必須であり消費期限が短いです。

風味や口当たり

  • 加熱臭が付かず、コクがありながら後味はすっきりしています。

栄養への影響

  • 主要な栄養素(タンパク質、カルシウムなど)はほとんど変化しません。他の方法と比べてもビタミンの損失が少ない傾向があります。

一般消費者の好みや評価

  • 風味が良いため高級品として人気がありますが、流通量は少なく、価格が高めです。

連続式低温殺菌(LTLT法)

メリット

  • 低温でじっくり加熱する点は保持式と同じであり、牛乳の風味や栄養を保ったまま安全な殺菌ができます。
  • 連続式で加熱できるため、大量生産が可能で効率的です。

デメリット

  • 殺菌条件が保持式と同じで、長時間の加熱が必要なため、冷蔵保存が必須で消費期限が短めです。

風味や口当たり

  • 生乳に近く、コクのある自然な味わいを保っています。

栄養への影響

  • 低温でじっくり加熱するため、ビタミンや栄養素の損失が少ないです。

一般消費者の好みや評価

  • 市販される低温殺菌牛乳は風味が良いため愛好者が多いですが、市場全体では流通量が少ないです。

高温保持殺菌(HTLT法)

メリット

  • 高温で長時間加熱するため、しっかりと殺菌できます。
  • 保存期間が少し長くなり、冷蔵保存での品質劣化を抑えられます。

デメリット

  • 加熱時間が長いため、風味や栄養に若干の影響が出ます。
  • 高温でも全ての菌や胞子が死滅しないため、冷蔵保存が必要です。

風味や口当たり

  • 風味は若干変わり、加熱臭が感じられますが、自然なさっぱりした後味が残ります。

栄養への影響

  • ビタミン類がわずかに減少することがありますが、タンパク質やカルシウムなどの主要栄養素には大きな影響はありません。

一般消費者の好みや評価

  • 風味は他の方法よりも若干落ちますが、保存性が良く、日常的に利用される牛乳として安定しています。

高温短時間殺菌(HTST法)

メリット

  • 短時間(15秒程度)で高温(72~75℃)で加熱するため、栄養素の損失が少なく、風味を保ちながら確実な殺菌ができます。

デメリット

  • 加熱が短いため、耐熱性の菌や胞子を完全に死滅させることはできません。

風味や口当たり

  • 風味が生乳に近く、飲みやすい味わいで、多くの消費者に支持されています。

栄養への影響

  • 栄養素の損失が少なく、特にビタミンやタンパク質が保たれやすいです。

一般消費者の好みや評価

  • 市場では主流の方法で、多くの消費者に馴染みがあります。風味と栄養価のバランスが取れており、日常的に多くの家庭で消費されています。

超高温瞬間殺菌(UHT法)

メリット

  • 高温(120~150℃)で短時間(2~3秒)加熱するため、ほとんど全ての細菌が死滅し、常温保存が可能です。
  • 保存性が非常に高く、長期間保存できるので便利です。

デメリット

  • 高温で加熱するため、風味が少し変化し、加熱臭が感じられます。

風味や口当たり

  • 加熱臭がつき、風味が濃厚でコクがありますが、生乳に近い味わいを求める人には少し重く感じることもあります。

栄養への影響

  • ビタミンCなど一部の栄養素が減少しますが、タンパク質やカルシウムはほとんど変化しません。

一般消費者の好みや評価

  • 保存性が高いため、非常に多くの消費者に利用されており、常温保存が可能で便利です。しかし、風味に敏感な人には少し違和感があるかもしれません。
  • スーパーマーケットで売られている牛乳のほとんどがこれに当たる。

まとめ:風味と保存性のバランス

それぞれの殺菌方法には一長一短があります。風味や栄養を重視したい場合は低温殺菌や高温短時間殺菌がオススメですが、保存性を重視する場合は超高温瞬間殺菌(UHT)法が便利です。自分の好みやライフスタイルに合った牛乳を選ぶための参考にしてください。

殺菌方法温度 (℃)加熱時間風味栄養への影響保存性
低温保持殺菌 (LTLT)63~65℃30分以上生乳に近い風味
コクがあり後味がすっきり
栄養素の損失が少ない冷蔵保存が必須
消費期限短め
連続式低温殺菌 (LTLT)65~68℃30分以上生乳に近い風味
コクがあり後味がすっきり
栄養素の損失が少ない冷蔵保存が必須
消費期限短め
高温保持殺菌 (HTLT)75℃以上15分以上若干加熱臭
風味が少し変わる
ビタミンが若干減少冷蔵保存が必要
消費期限は若干長い
高温短時間殺菌 (HTST)72℃以上15秒以上風味が生乳に近く
飲みやすい
栄養素の損失が最小限冷蔵保存が必要
消費期限は短め
超高温瞬間殺菌 (UHT)120~150℃2~3秒加熱臭がある
濃厚でコクがある
ビタミンCなどが減少常温で長期保存可能
長期保存が可能
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年間1000Lの牛乳を消費している牛乳大好き家族の主。牛乳好きを増やす、牛乳嫌いを減らす、牛乳の有用性を広く伝える事を目的として活動中。
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