ミルクの冒険物語 第6章「牛乳の未来と世界のミルク事情!21世紀の進化と新たな課題」

──ミルクはまばゆい光に包まれ、次の時代へと旅立った。
気がつくと、目の前には見たこともない光景が広がっていた。どこまでも続くスーパーマーケットの棚、カラフルなパッケージが並ぶ牛乳コーナー。プラスチックや紙パックの容器に収められた牛乳が、静かに人々を待っていた。
「ここは……?」
ミルクが周囲を見渡していると、頭の中にまたあの声が響いた。
「21世紀。かつてないほど多様なミルクが存在する時代」
「21世紀……」
ミルクは人々の様子を観察した。
次々とスーパーに訪れる人々が、牛乳を手に取っていく。しかし、そこには以前とは異なる風景があった。
「うーん……どれにしよう?」
ひとりの若い女性が、牛乳コーナーの前で立ち止まっていた。
「低脂肪牛乳、無脂肪牛乳、オーガニックミルク、アーモンドミルク、オーツミルク……選択肢が多すぎて迷っちゃうなぁ」
ミルクは驚いた。
「牛乳ってこんなに種類が増えていたのか……!」
かつて、人々にとって牛乳は単なる飲み物だった。しかし、時代の変化とともに、牛乳は多様化し、個々のニーズに合わせた選択が求められるようになっていたのだ。
ミルクの新たなライバルたち
ミルクはさらに驚くべき光景を目にした。
スーパーの別の棚には「豆乳」「アーモンドミルク」「オーツミルク」「ライスミルク」といった、かつて見たことのない商品がずらりと並んでいた。
「なんだこれは……!?」
すると、隣に並んでいたアーモンドミルクが話しかけてきた。
「やあ、ミルクさん。久しぶりだね」
「き、君は……?」
「僕はアーモンドミルク。植物由来のミルクとして、最近人気なんだ」
「植物由来のミルク……?」
ミルクは驚きを隠せなかった。
「そうさ。最近は牛乳を飲まない人も増えてきた。乳糖不耐症の人やヴィーガンの人たちは、僕たち植物性ミルクを選ぶことが多いんだよ」
「乳糖不耐症……!」
ミルクは思い出した。かつて、多くの人々が「お腹がゴロゴロするから」と牛乳を敬遠していたことを。
「それに、環境問題も関係している」
横からオーツミルクが口を挟んだ。
「牛を育てるには広大な土地と大量の水が必要だからね。温室効果ガスの排出量も問題視されているんだ」
「そ、そんな……!」
ミルクはショックを受けた。
「僕は昔から人々の栄養を支えてきたのに、今は悪者扱いされることもあるのか……」
「まあ、そう落ち込まないでくれよ」
アーモンドミルクがミルクの肩(?)を叩いた。
「君には長い歴史があるし、まだまだ支持する人も多いさ」
牛乳の反撃——新たな可能性
そのとき、スーパーにいた男性が、ミルクの紙パックを手に取った。
「やっぱり牛乳が一番だよな」
「えっ?」
ミルクが振り向くと、その男性は友人に話しかけていた。
「プロテインを摂るなら、植物ミルクじゃ物足りない。牛乳のホエイとカゼインは筋肉づくりに最高だからな」
「なるほど……」
ミルクは目を輝かせた。
「そうか!僕には僕の強みがある!」

牛乳には、カルシウムやタンパク質などの栄養素が豊富に含まれている。植物性ミルクが人気を集める一方で、運動をする人や成長期の子どもたちにとって、牛乳は今でも欠かせない存在だったのだ。
さらに、スーパーの別の棚には「A2ミルク」や「オーガニックミルク」といった新しいタイプの牛乳も並んでいた。
「おお、これは……?」
すると、近くにいたA2ミルクが答えた。
「僕は普通の牛乳とはちょっと違う。消化しやすいA2ベータカゼインだけを含んでいるから、乳糖不耐症の人でもお腹がゴロゴロしにくいんだよ」
「すごい……!」
ミルクは感動した。
「牛乳は、ただ過去の遺産にしがみつくんじゃなくて、時代に合わせて進化しているんだ……!」
ミルクの未来
ミルクはスーパーの棚を見渡しながら、静かに決意を固めた。
「確かに、今の時代は昔とは違う。僕を選ばない人もいるし、環境問題という大きな課題もある。でも……」
ミルクは小さな子どもが牛乳を飲んでいる姿を見た。
「どんな時代でも、僕は人々を支えてきた。形を変えても、僕の役割は変わらない」
牛乳の未来は、決して暗いものではない。
時代とともに進化し、多くの選択肢が生まれたが、牛乳はこれからも人々の生活を支え続ける。
「さあ、次の時代へ——!」
ミルクの身体が再び光に包まれる。
白き雫の冒険は、まだ終わらない。
